ボーナスなしはきつい?|4年もらわなかったが、辞める理由にはならなかった

  • 2026-09-06
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「ボーナスなし きつい」

そう調べているということは、求人票の「賞与なし」か「年俸制」の文字で手が止まったか、いま実際にボーナスの出ない会社で働いているかのどちらかだと思う。

俺は年俸制でボーナスの出ない会社に4年いた

先に、この記事でいちばん大事な数字を1つ出しておく。

5万。

その4年間、俺が銀行口座に置いていた現金だ。

これだけ見ると、かなり危ない感じがすると思う。

でも困っていたからじゃない。

5万だけ残して、余った分を毎月そのまま積立に回していたからだ。

ボーナスが無い前提で組むと、家計はこうなる。

そして4年やって出た結論が、これだ。

ボーナスが無いことは、俺が会社を辞める理由にならなかった。

順番に書く。

先に言っておく。ボーナスなしは、辞める理由にならなかった

結論から書く。

4年間、夏も冬も1円ももらっていない。

それでもボーナスが無いからという理由で転職はしていない。

もっと言うと、いまでもこう思っている。

「なくて良かったかも」

強がりではない。理由はちゃんとあって、それは記事の後半に書く。

ただしこれは「ボーナスなんて要らない」という話じゃない。

実際、俺は横でボーナスの話を聞くたびに普通に羨ましかった。そこも隠さずに書く。

条件を、先に全部出しておく

金の話は前提が違うと何の参考にもならないので、先に出す。

  • 年俸制。求人票に「ボーナスなし」と書いてあった
  • 12分割。賞与月に上乗せされるタイプではない
  • 手取り20万。固定残業40時間ぶんが最初から入っていて、どれだけ働いても増えない
  • 家賃7万。家賃補助は無い
  • 4年いた

年俸制には、年俸を12で割るタイプと、14や16で割って賞与月に多く払うタイプがある。

俺のところは12分割だった。だから毎月きっかり同じ額が入る。

同じ年収でも、受け取り方が違う年俸制・12分割(俺のいた会社)毎月おなじ。夏も冬も変わらない月給+賞与賞与賞与毎月は低め。そのぶん夏と冬に山が来る年収が同じなら、違うのは「いつ入るか」だけ

図にすると分かりやすいが、年収の総額が同じなら、違うのは「いつ入るか」だけだ。

固定残業40時間ぶんが入っていた話は、それだけで1本になったので固定残業40時間はやばい?に書いた。

「年俸制」と書いてあっても、中身は同じじゃない

ここは入る前に知っておいた方がいい。

求人票の「年俸制」は、年間の総額が決まっているという意味でしかない。

その総額をどう割るかは会社によって違う。

  • 12分割:毎月おなじ額。賞与という形では出ない(俺のところ)
  • 14分割・16分割:毎月を低くして、夏と冬に2〜4ヶ月ぶんを乗せる

後者は求人票に「賞与あり」と書かれることもあるが、年俸の中から出ているだけで、総額は最初から決まっている。

つまり同じ「年俸400万」でも、毎月の手取りがまったく違う。

ここは求人票の文字だけだと分からないことがある。

俺は当時それを知らずに入っていて、たまたま12分割だった。運が良かっただけだ。

求人票で「賞与なし」を見たとき、俺は何も思わなかった

ここは正直に書く。

求人票に「年俸制。ボーナスなし」と書いてあるのを見て、俺が思ったことはこれだけだ。

「別に気にしていない」

賢い判断をしたわけじゃない。

年間でいくら損するのかを、計算したことすら一度もない。

いま書きながら思うが、たぶん本来はそこを計算してから決めるべきだった。

ただ、当時の俺は未経験でIT業界に入ろうとしていて、頭にあったのは受かるかどうかの方だった。

このとき求人を見ていたのはリクナビNEXTだった。未経験で応募できるところを、人と話さずに自分のペースで探していた時期だ。

賞与の有無は、条件表の中の1行として通り過ぎていった。

きつかったのは、横で聞こえるボーナスの話だった

入ってから4年、ボーナスで「きつい」と感じた場面は、実は金額の話じゃなかった。

俺は4年間、同じ客先に常駐していた。

常駐先の社員には、ボーナスの話をしている人がいた。

同じ場所で、同じ時間に働いている。席も並んでいる。

でも夏と冬に、片方にだけ何かが入る。

正直に書くと、その人たちが何を話していたかは覚えていない。

金額の話だったのか、何に使うかの話だったのか、それとも少なくて愚痴っていたのかも分からない。

「ボーナス」という単語が耳に入る、それだけで十分だった。

そのとき俺が思っていたことを、そのまま書く。

「ボーナスあるんだ。いいなあ。羨ましい」

これ以上でも以下でもない。

腹が立ったわけでも、卑屈になったわけでもなかった。ただ普通に羨ましかった。

ちなみに自社のメンバーは全員ボーナスなしだった。同じ会社の人間は全員同じ条件だったので、社内で比べる相手はいない。

社外にもいなかった。大学の同期や友人とはその頃すっかり疎遠で、ボーナスの話をすることもなかった。

だから俺にとって「ボーナスがある人」は、統計でも世間でもなく、隣の席の人ひとりだけだった。

比べる相手は、いつも隣の席にいる別の会社の人だった。

これは地味に効く。

社内に自分より条件のいい人がいるなら、「頑張れば自分もそこに行ける」という話にできる。

でも隣の席の人は、そもそも入っている会社が違う。

どれだけ成果を出しても、その人の側には移れない。差が縮まる道が最初から無い。

で、ここが今回いちばん言いたいところなんだが、羨ましいと思う理由は「金額」じゃなかった。

俺は自分の年収がいくらかは知っている。相手の年収は知らない。

つまり比べていたのは総額じゃなくて、「夏と冬に何かが起きるかどうか」だけだった。

これはかなり雑な比べ方だ。

そして求人票を見ている人も、たぶん同じ比べ方をしている。

比べる相手が、隣の席しかいないなら
雰囲気じゃなく、数字で比べられる相手を1人作る
俺は4年間、隣の席の人と「夏と冬に何か入るかどうか」だけで比べていました。自分の総額がどの水準なのかは、最後まで知らないままです。

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俺がこの4年をどう感じていたかの全体は客先常駐SEは底辺なのかにまとめてある。

4年間、どうやって回していたか

手取り20万を、こう分けていた積立3万生活費17万20万 − 3万 = 17万生活費 17万のうち家賃 7万残り10万で暮らす積立 3万の中身投信2万+イデコ5千円残りは個別株口座に残す現金5万これを割らないように調整ボーナスが無い前提で組むと、こうなる

ここがいちばん知りたいところだと思うので、そのまま出す。

手取りは20万。ここから毎月3万を積立に回して、残りの17万で暮らしていた

17万のうち7万が家賃なので、実際に使えるのは10万だ。

積立3万の中身は、手取りの10%にあたる2万の投信積立と、イデコの5,000円。残りは個別株に入れていた。

⚠️ 先に書いておくと、これは「こうしろ」という話じゃない。俺がそうしていたというだけの記録だ。

口座には現金を5万しか置いていなかった

そして冒頭の数字に戻る。

銀行口座に置いていた現金は5万だけだった。

4年間ずっとだ。

これを人に言うと不安じゃないのかと聞かれるが、当時の感覚はこうだった。

「平気。別に超えるような生活をしていない」

毎月17万に収まるように暮らしていて、実際に収まっていた。だから5万を割ることが無い。

割らないから、不安になる場面が来ない。

「特別費」と言えるほど、ちゃんとしていない

ここは盛りたくないので正直に書く。

高い買い物をするときは、毎月ためている分から出していた。よく家計の話で言う「特別費」にあたるものだ。

ただ、そこまで計算していない。

毎月いくらを特別費に積む、みたいな設計はしていなかった。やっていたのは1つだけだ。

5万を割らないように、毎月の手取りの範囲で調整する。

家計簿をつけていたわけでもない。家計管理がうまかったのではなく、上限が動かないから収まっていただけだ。

4年で貯まったのは、年間40万くらいのペースだった。3万×12で36万、そこに少し足した程度だ。

⚠️ 前に「貯金できていない」と書いたことについて

別の記事で、俺はこの時期のことを「貯金もほとんどできていない」と書いている。

矛盾しているように見えると思うので、ここで揃えておく。

どちらも本当だ。

口座の現金は4年間ずっと5万のままだった。だから通帳を見る限り、金は1円も増えていない。

増えていたのは積立の方で、しかもそれはすぐ使える金じゃない。

「貯金がある」という実感は、4年間まったく無かった。

数字の上では年間40万積み上がっているのに、生活の感覚としては何も増えていない。この2つは同時に成り立つ。

家賃を引いた10万で、何をしていたか

生活費17万のうち7万が家賃なので、残りは10万だ。

この10万で暮らすために消えたものは、はっきりしている。

  • 車を手放した
  • 外食をほとんどしなくなった
  • 服も靴も買わなくなった

物が減っていく一方で、増えることはなかった。

この生活の縮み方そのものは客先常駐SEは底辺なのかが本体なので、そちらに詳しく書いている。

ここで言いたいのは1つだけだ。

ボーナスが無くても回っていたのは、俺が我慢強かったからじゃない。生活の方を先に縮めていたからだ。

このころの生活水準そのもの(車を手放した、外食をしなくなった)は客先常駐SEは底辺なのかに書いている。

痛かったのは、高い買い物をするとき

で、困らなかったかというと、そうでもない。

ボーナスが無い家計で高い買い物をすると、その月から出すしかない。

ボーナスがある人なら「夏に買おう」と先送りできるところが、こっちには先がない。

実際に困ったことはなかった。普段ためていたからだ。

ただ、気持ち的には痛い。

そのとき頭に浮かぶ言葉は、毎回これだった。

「今月節約しなきゃ」

落ち込むとか、惨めになるとかではない。その月の調整の話になるだけだ。

ここが、ボーナスありの家計といちばん違うところだと思う。

  • ボーナスあり:大きい出費を年2回の山まで先送りできる
  • ボーナスなし:先送りできない。その月で吸収する

金額の問題ではなく、タイミングの逃げ場があるかどうかの差だった。

「賞与なし」で候補から外す前に
年俸制の会社も入れて、総額で並べてみる
賞与の有無だけで外していくと、単純に選択肢が減ります。年俸制の会社は、探すとまあまあ出てきます。

「賞与なしは損なのか」は、年収の総額と毎月の手取りを並べれば自分で判断できます。俺は入るときにそれをやらなかったので、4年間ずっと雰囲気で比べていました。人と話す時間が取れなくても、求人を眺めるだけで比較はできます。
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それでも「無くてよかったかも」と思っている

ここが、この記事でいちばん書きたいところだ。

4年やって、俺はこう思うようになった。

「ボーナス有りだとお金使ってもいいやって気持ちになるから、なくて良かったかも。その分毎月の貰える額減るし」

言っていることは2つある。

① 入ってくる予定があると、先に使ってしまう

夏と冬に大きい額が入る予定があると、その前から気が大きくなる。

「ボーナスで払えばいいや」で買う。分割で買う。

俺にはその逃げ道が最初から無かった。

使えるのは、その月に入った分だけ。

だから毎月の中で収めるしかなかったし、収めれば必ず残った。

② 賞与がある分、毎月は低くなっている

もう1つはもっと単純な話だ。

年収が同じなら、賞与に回した分だけ毎月の額は減る。

12分割は、その減った分が毎月に戻ってきているだけとも言える。

毎月の家賃も食費も、夏と冬にまとめて払うわけじゃない。出ていく方は毎月なのに、入る方だけ年2回に寄せる必要が本当にあるのか、というのが4年やった実感だ。

ちなみに俺は、このあと転職して年収を上げている。そのときも判断材料にしたのは賞与の有無ではなく総額だった。その話は転職2回で年収を戻すまでにやったことにまとめてある。

1回目(未経験)も2回目も、相談の本体として使ったのはリクルートエージェントだった。

ボーナスがある方が安定、とは限らない

賞与は、出ると決まっているわけじゃない年俸制・12分割(俺のいた会社)毎月おなじ。夏も冬も変わらない月給+賞与00業績次第で、この山が消えることがある前に働いていた会社が、実際にそうなった

もう1つ、これは実際に見たことなので書いておく。

賞与の制度があることと、賞与が出ることは同じじゃない。

前に働いていた会社には、賞与の制度があった。求人票にも書いてあった。

でもコロナ禍のとき、部署によっては出なかった。

制度としては存在している。ただ業績次第で消える。

つまりこういうことになる。

  • 年俸制12分割:金額が動かない。増えないが、減りもしない
  • 賞与あり:良ければ増える。悪ければ0になることがある

どちらが良いかは人によると思う。

ただ「賞与あり=安定」ではないのは確かだ。むしろ年俸制の方が読めるとすら思っている。

この4年で年収が実際どう動いたかは「客先常駐はやめとけ」は本当かに数字で書いた。

気にしていたのは、俺じゃなくて周りだった

4年経って転職するとき、親にその話をした。

返ってきた最初の質問が、これだった。

「ボーナスあるのか?」

年収がいくらになるかでも、何をする会社かでもなかった。

ボーナスの有無だった。

このとき初めて気づいたことがある。

4年間、ボーナスが無いことを気にしていたのは、俺じゃなかった。

自分では条件表の1行としてしか見ていなかったものが、人にとっては会社の良し悪しを決める指標だった。

親の世代からすると、ボーナスが無いというのはあまり良い響きではないんだと思う。

もしくは、単に古い考え方なのかもしれない。

そこは俺にも分からない。断定できるほど親の世代のことを知らない。

ただ、いま「ボーナスなし きつい」で検索している人の何割かは、自分がきついんじゃなくて、周りにどう見られるかが引っかかっているんじゃないかと思う。

俺はそうだった。

ここを分けて考えると、だいぶ楽になる。

  • 生活が回るか:毎月の手取りと家賃で決まる。賞与の有無はほぼ関係ない
  • 周りにどう見えるか:ここだけ「賞与なし」が効いてくる

前者は数字で確かめられる。後者は、確かめようがない。

そして検索して不安になっているときは、たいてい後者の方だ。

俺は親にそう言われても転職をやめなかったし、いま振り返っても判断は間違っていなかったと思う。

ただ、あの一言を思い出せるくらいには引っかかっている。

じゃあ「賞与なし」の求人は避けるべきか

見るところは、そこじゃなかったつい見てしまうところ賞与ありか、なしか「年俸制」の3文字周りにボーナスがあるか実際に効いたところ年収の総額毎月いくら残せるか12分割か、賞与月に乗るか賞与の有無は、条件のうちの1行でしかなかった

答えを書く。

「年俸制・ボーナスなし=やめとけ」ではない。

4年いた人間としては、避ける理由にはならないと思っている。

そのうえで、見た方がいいところを並べる。

  • 年収の総額(賞与ありの会社と、必ず総額で並べる)
  • 毎月いくら手元に残るか(賞与に寄せている会社は、毎月が低い)
  • 12分割か、賞与月に上乗せか(同じ「年俸制」でも別物)
  • 固定残業が入っているか(入っていると、手取りは動かない)

この4つは賞与の有無より、生活に効く。

あと、これは転職活動をしていて思ったことだが、年俸制の会社は最近まあまあ見かける。

「賞与なし」で候補から外していくと、単純に選択肢が減る。

いまの会社には制度がある。ただし、まだもらっていない

最後に、いまの話も書いておく。

転職した先には賞与の制度がある。求人票に書いてあったので、入る前から知っていた。

今年もらえるらしい。

ただ、まだもらっていない。

だから「ボーナスがあるとこう変わる」という話は、俺にはまだ書けない。

書けるのは、ここまでだ。

4年間ボーナスをもらわずに働いて、それを理由に辞めなかったし、生活も回っていた。

そして辞めるとき、それを気にしたのは俺ではなく周りだった。

最後に、数字を1つ
いまの総額が、相場とどれだけ離れているか
俺が4年間やらなかったのがこれです。自分の相場を一度も知らないまま、隣の席と雰囲気で比べていました。

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