新卒入社で後悔した4つの理由|会社選びじゃなく、選ぶ基準を持っていなかった

  • 2023-11-06
  • 2026-08-27
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「意外と物流業界って安定してるよ。うちはBtoBだから土日休みだし」

就活のとき、人事の人は笑ってそう教えてくれた。地元の会社で、話しやすくて、いい人そうだった。

この会社なら大丈夫だろう。そう思って入った。

入社した年の夏、俺は40℃を超えるコンテナの中で、30kgの荷物を手で降ろしていた

総合職で入ったはずだった。

後悔した。本気で後悔した。

ただ、何年か経って分かったことがある。悪かったのは会社じゃない。

後悔の正体は、会社選びのミスじゃなかった

先に結論を書く。

選ぶ基準を、自分で持っていなかった。それだけだ。

基準が無いまま選んだから、入ってから「思っていたのと違う」が出てくる。思っていた中身が、そもそも自分の中に無かったからだ。

この記事では、俺が後悔した4つと、いま就活をやり直せるなら何を見るかを書く。あと、後悔したときにすぐ辞めるべきかどうかも。

先に言っておく。人事は嘘をついていなかった

こういう話は「人事に騙された」で終わらせると気持ちがいい。でも、それだと同じことを繰り返す。

実際のところ、あの人は嘘をついていない

会社全体で見れば土日休みは多かった。ただ俺が配属された先が、たまたまそうじゃなかった。それだけだ。

土曜は出社。祝日は午後から出社。有給は年5日の義務があるが、会社が指定した日にしか取れない。休みの日でも携帯は鳴る。

じゃあ、どうすれば見抜けたのか。

じつは、見抜くも何も書いてあった

求人票に年間休日105日と書いてあった。俺はその数字を見ている。面接で聞くまでもない。

見落としたんじゃない。105日がどれだけ少ないのか、想像できていなかっただけだ。

「年間休日105日」の意味が分かっていなかった求人票には書いてあった。数字は見ていたが、どれだけ少ないのか想像できていなかった当時の会社105日転職した先125日土日に祝日がある週は、その分どこかで土曜が出勤になるお盆も、正月も、年末年始も、ゴールデンウィークも無い世の中が休みでも働く。世の中が働いている日も、もちろん働く

105日だと、実際にはこうなる。

  • 土日に加えて祝日がある週は、その分どこかで土曜が出勤になる
  • お盆も、正月も、年末年始も、ゴールデンウィークも無い
  • 長期休みというものが存在しない。あったとしても、どこかに皺寄せが来ているだけだ

入ってみて初めて分かった。これは想像以上にきつい。

世の中が休みなのに、自分は働かなきゃいけない。

しかも世の中が働いているときは、自分ももれなく働いている

連休のニュースが流れるたびに、自分だけ別の暦で生きている気がしていた。

転職した先は125日だった。20日しか違わないように見えるが、生活はまるで変わった。

休みというのは、思っているよりずっと貴重だ。数字を見るとき、そこまで想像した方がいい。

新卒入社で後悔した4つ

後から効いてきたのは、この4つだった。

後から効いてきた4つ入る前は、どれ1つ真剣に考えていなかった1働き方土曜出社。祝日は午後から2仕事の内容総合職のはずが倉庫作業3会社の名前地元では有名。外では通じない4周囲の目SNSで見る同期との差どれも、面接で確かめようと思えば確かめられたことだった

① 働き方

一番きたのはここだ。

4月に入社して研修が3週間。5月に配属先が決まって、地元とはまるで離れた場所へ行った。

6月から任されたのは、倉庫の中でダンボールをひたすら解体する仕事だった。8月いっぱいまで続いた。土曜はコンテナから荷物を降ろす作業を毎週やった。

休みの日も携帯が鳴る。「あの荷物どこ?」「ちょっと連絡取ってくれや」。

働き方というのは、勤務時間の話だけじゃない。仕事が自分の生活のどこまで入ってくるかの話だ。ここを俺は一度も考えていなかった。

② 仕事の内容

「総合職で入ったんだから、現場作業はないでしょ」と思っていた。

甘かった。

配車をやると言われて入ったのに、最初の半年は倉庫作業だった。配車をやるようになってからも、倉庫作業もドライバーの補助も積み降ろしも全部やった。

スーツでも革靴でもない。作業着と安全靴だ。

その配車という仕事が実際どういう中身なのかは、運行管理の仕事がきつい5つの理由に1日の流れごと書いた。

③ 会社の名前

地元では名前の通った会社だった。親も安心していた。

ただ、外に出た瞬間にその名前は効かなくなる。転職活動で、会社の名前で有利になったことは一度も無かった。

聞かれるのは何をやってきたかだけだった。

④ 周囲の目

これは自分でも情けないと思うが、正直に書く。

土曜の仕事終わりにSNSを開いたら、高校の同級生が彼女と旅行に行っていた。大学の友達は飲み会をやっていた。会社の同期はBBQをしていた。

コロナ禍が始まって、友達から電話が来た。リモートワークで働いていると聞いた。

炎天下のコンテナの中で汗だくになっている自分と比べて、しんどくなった。SNSを全部消した。

「就職ちゃんとすればよかった。俺は負け組なんだ」と本気で思った瞬間だった。

このときの感情は物流はやめとけ?就職したら負け組かに全部書いた。物流という業界そのものの話はそっちにまとめてある。

なぜ選び方を間違えたのか

答えははっきりしている。

そもそも真剣に考えていなかった。流れのままだった。

選んできたつもりで、選んでいなかった高校家から一番近いから大学名前で決めて、落ちた先へ就活周りが始めたから入社人事の人が優しかったからどこにも「自分がこうしたいから」が無い後悔したのは会社選びじゃない。基準を持っていなかったことだ

高校は自宅から一番近いという理由で決めた。大学は名前である程度決めて、第一志望に落ちた。就活は、周りが始めたから遅れないように始めた。

どこにも「自分がこうしたいから」が無い

この状態で会社を選べば、そりゃ後悔する。会社が悪いんじゃなくて、選ぶ側に基準が無かった。

もう1つ。他人の希望と自分の希望が混ざっていた

就職するエリアを決めたのも、正直なところ自分の意志じゃなかった。

親が地元に戻ってきてほしそうだった。

はっきり言われたわけじゃない。でも伝わってくる。就活の話をするたびに、地元の会社の名前が出てくる。

ただ、俺自身は地元で働くのは嫌だった。狭いし、知り合いばかりだし、そこで一生終わるのかと思うとしんどかった。

それで出した答えがこれだ。

「転勤がある会社なら、最初は外に出られて、最終的には地元にも戻れるかもしれない」

我ながら器用に折り合いをつけたつもりだった。

結果どうなったか。地元とはまるで離れた場所に配属された。戻れる保証なんてどこにも無かった。

親の希望と自分の希望を足して2で割ったような選び方をすると、こうなる。どちらの希望も叶わない。

親を責める気はまったく無い。心配してくれていただけだ。ただ、誰の希望で選んでいるのかを分けておくべきだった

それでも、軸は持って就活をしろと言いたい

就活の記事はどれも「自分の軸を持て」と書いてある。

当時の俺に、そんなものは無かった。やりたいことも無かったし、無くて当然だと思っていた

それでも、はっきり言いたい。

軸は持って就活をした方がいい。

自分ができなかったことを勧めるのは格好悪い。でも、できなかったからこそ言える。適当に選ぶと、あとで全部自分に返ってくる。

とくに業界だ。ここだけは適当に選ぶな。

じゃあ、どうやって持つのか。「やりたいことを見つけろ」という話じゃない。俺がいま使っているのは、次の3つだけだ。

いま就活をやり直せるなら、こう選ぶ

① やりたいことを探さない。やりたくないことを削る

やりたいことを探すのは、無理だった。無いものは出てこない。

順番を逆にする。やりたくないことを削る

俺の場合、一番上に来るのはこれだ。

「毎日会社に行きたくない」

身も蓋もないが、本音だ。そしてこれを1つ書くだけで、条件がはっきり決まる。

リモートができる仕事か、そうじゃないか。

物流の現場でリモートは絶対に無理だった。ドライバーの管理も、荷物の積み降ろしも、画面の前ではできない。

だから業界ごと変えるしかなかった。俺がITを選んだ理由の1つは、そこだ。やりたいことがあったわけじゃない。やりたくないことから逆算した

続けて出すと、こうなる。

  • 休みの日に電話がかかってくるのは嫌だ
  • 休日に出かける体力も気力も残っていないのは嫌だ

2つ目は、働いている本人にしか分からないと思う。休みが取れているかどうかじゃなくて、休みの日に何かをする力が残っているかだ。

丸一日寝て終わる休日を何回か過ごすと、これは休みなのかと分からなくなってくる。

やりたいことは無くても、やりたくないことなら誰でも言える。しかも、やりたくないことの方が自分ではっきり分かっている。

② 残った中に、少しでも興味が湧く仕事内容があるか

削るだけだと消去法で終わる。もう一段だけ足す。

残った選択肢の中に、自分が少しでも興味が湧く仕事内容があるかを見る。

大好きじゃなくていい。「ちょっと面白そう」で十分だ。それが無い場所を選ぶと、しんどくなったときに踏ん張る理由が1つも残らない。

③ 業界を見る。ここが一番効いた

もし1つだけ選べと言われたら、これを選ぶ。

新卒のときは、みんな同じに見える差がつくのは入ってからではなく、どの業界に入ったかで決まっていく入社5年後レンジの高い業界レンジの低い業界ここは横並び業界全体の年収が低いところは、よほどの信念がないと選ばない方がいい

新卒のときは、年収なんてどこもだいたい横並びに見える。実際、同期と比べても大して変わらなかった。

でも5年もすれば大きく変わる

個人の頑張りの話じゃない。業界全体でいくら払えるかが違うから、その中で頑張っても天井が違う。

俺は転職してみて、業界選びの重要性をことごとく感じた。

だからこう思っている。業界全体の年収が低いところは、よほどの信念がないとやめておいた方がいい。

その業界が好きで仕方ないなら止めない。でも「なんとなく」で入るなら、レンジの高い方を選んだ方がいい。

すでに入ってしまった人へ

ここまでは、まだ選べる人向けの話だった。

もう入ってしまって後悔している人の方が多いと思うので、そっちの話をする。

まずやった方がいいのは、自分がいまどう見られているかを数字で知ることだ。

後悔しているとき、頭の中にあるのは「この会社は良くない」という感覚だけで、比べる相手がいない。だから動けない。

感覚じゃなく、数字で見る
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診断の金額はやや高めに出る印象があるので、鵜呑みにはしない方がいい。それでも大きく開いているなら、いまの場所以外に正しく評価するところはあると考えていい。

後悔したら、すぐ辞めるべきか

結論から書く。「すぐ辞めろ」とは言わない。

短期離職は、正直なところ不利になると思う。俺自身が採用する側ではないので言い切れないが、転職活動をしていて、在籍期間は必ず見られていた。

後悔した。でも、すぐ辞めなかった□ 辞める理由を説明できるか「合わなかった」だけでは次で必ず聞かれる□ 次が決まっているか決まる前に辞めると、お金の減り方がきつい□ 焦って決めていないか焦って入った会社は、うまくいった試しがない俺は3年いた。逃げ切れなかったんじゃなく、準備に時間がかかった

辞める理由を、自分の言葉で説明できるか

分かれ目はここだと思っている。

「合わなかったので」だけだと、次の面接で必ず詰まる。何が合わなかったのか、次はどこを変えたいのかを説明できるなら、期間が短くても話は通る。

説明できないうちは、まだ辞め時じゃない。

次が決まってから辞める

これは強く言いたい。

お金が減っていく感覚は、思っている以上にきつい。

残高が減るのを見ながら転職活動をすると、判断がどんどん雑になる。早く決めたい、どこでもいいから決めたい、になっていく。

そして焦って入った会社は、うまくいった試しがない

俺は自分の就活がまさにそれだったから、余計にそう思う。周りが始めたから始めて、なんとなく決めた。その結果がこの記事だ。

辞めたいと思ってから実際に動くまでの順番は、客先常駐をやめたい人へに書いた。俺は転職希望度30%くらいのときに登録して、9ヶ月かけて辞めている。焦らないための具体的な話だ。

ちなみに、3年いた

後悔していたのに、結局3年いた。

逃げ切れなかったわけじゃない。次に行くための準備に、それだけかかっただけだ。

その3年で何をやっていたかは物流総合職がきつい4つの理由に書いてある。ちゃんと結果も出していた。無駄な3年ではなかった。

動くと決めたら、1人で抱えない

初めての転職のとき、何から手をつければいいのか本当に分からなかった。

求人の見方も、職務経歴書の書き方も、自分がどの業界に行けるのかも分からない。

新卒のときと同じで、基準が無い状態で選ぼうとしていた。同じ失敗をもう一度やりかけていた。

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入るときの年収をそのまま受け入れると、その後ずっと引きずる。この話は「客先常駐はやめとけ」は本当かに書いた。次の転職でも今の給与がベースになるので、入口の金額は思っているより重い。

まとめ

新卒で入った会社に後悔した。40℃のコンテナで30kgを降ろしながら、就職を間違えたと思っていた。

でも、後悔の正体は会社選びのミスじゃなかった。

選ぶ基準を、自分で持っていなかった。

人事は嘘をついていない。年間休日105日は、求人票にちゃんと書いてあった。俺はその数字の意味が分かっていなかっただけだ。

105日か125日かで、生活はまるで違う。世の中が休んでいる日に働くというのが、どういうことなのか想像できていなかった。

当時の俺に軸なんて無かったし、無くて当然だと思っていた。それでも軸は持って就活をした方がいいと言いたい。できなかった側だから言える。

やり直せるなら、こう選ぶ。

  • やりたいことを探さない。やりたくないことを削る
  • 残った中に、少しでも興味が湧く仕事内容があるか見る
  • 業界を見る。新卒は横並びでも、5年で大きく変わる

とくに3つ目だ。適当に選ぶな。とくに業界は。業界全体の年収が低いところは、よほどの信念がないとやめておいた方がいい。

もう入ってしまって後悔しているなら、すぐ辞めなくていい。辞める理由を自分の言葉で説明できるようになってから、次を決めてから動く。

焦って決めた会社は、うまくいった試しがない。俺の就活がまさにそれだった。

同じ選び方を、もう一度しないことだ。

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